はじめに

青函トンネル・竜飛海底駅

2004年5月の連休中に1車中泊2泊4日で五稜郭公園・竜飛海底駅・弘前公園を見てきました。

今回の旅行行程は以下の通りです。

旅行日程
1−2日目 上野(19:03)-[北斗星3号]-函館(06:34)
 朝市で朝食/五稜郭観光
函館(10:40)-[白鳥18号]-竜飛海底(11:48)
 竜飛海底駅、竜飛岬観光
竜飛海底(14:51)-[スーパー白鳥24号]-八戸(16:43)-弘前
 弘前公園夜桜観光
 弘前泊
3日目  弘前洋館巡り(青森銀行記念館・日本キリスト教団弘前教会・弘前カトリック教会)
弘前-鷹ノ巣-鷹巣-角館-盛岡-北上-花巻
 未来都市銀河地球鉄道壁画見学
花巻-北上
 北上泊
4日目 北上-新花巻
 花巻観光(レンタサイクル)
 宮澤賢治記念館→宮澤賢治童話村→羅須地人協会・賢治の家
新花巻-東京

北斗星花巻についてはリンク先で紹介しているので、ここでは割愛します。

位置情報をSuperMappleDigitalV3用のカスタム情報ファイルCSV(1/1000秒単位)とで用意しました。

ふたりの北東北・函館フリーきっぷ

今回は、ふたりの北東北・函館フリーきっぷを使いました(2006年9月に廃止されています)。東京出発(大宮・横浜・宇都宮の設定もあり)で、北東北・函館がフリーエリアで新幹線も特急も指定席がフリーに乗れて有効期間4日という、かなりお得な切符です。東京からフリーエリアまでの往復は新幹線なら追加負担なく使えます。寝台の場合は乗車券分のみ有効になり、寝台券と特急券は別途購入の必要があります。費用は男女という制限がつきますが二人で48000円で、今回の経路を普通に購入すると8万円近くになりますので、4万円弱くらいは得をしました。フリーエリアも一ノ関から函館まであるので、かなり便利に使えます。

ただこの切符ですが、いつも二人で行動を共にしないといけません。わたしはちょっと別行動を取ってしまい、その分の切符を余計に購入することになってしまいました。ご注意ください。

朝市と五稜郭公園

[五稜郭公園] せっかく北海道まで来たのですから、魚介類です。ということで、朝から開いている朝市へ向かいました。

ただ、あの雰囲気がどうしても好きになれません。もう少し放っておいて欲しい、というのが正直なところです。朝市とはそういうところなのかもしれませんが、あれではまるで繁華街の客引きです。ということで、わたしはできるだけ遠巻きに眺めながら、目に付いた食事屋さんに入りました。

ところで、函館で有名なのはスルメイカなのですが、実はスルメイカは6月が解禁で連休中に行っても食べられません。1−5月は代わりにヤリイカが捕れるのですが、わたしが行ったときにはたまたま漁が休みで(連休中のため?)、朝市にイカがありませんでした。

ということでイカがないので、わたしはウニイクラ丼を食べました。とろけるよう、とはまさにこのウニのためにあるようなものです。ところがその後近所の北海道物産展でウニがあったので食べてみたのですが、全くの期待はずれでした。ウニが嫌い、という方の気持ちが分かるような代物でした。嫌いな方は、一度本場で食べてみることをおすすめします。きっと、認識が変わります。正直今回の4時間ほどの北海道ではこれが目当てだったので、満足できました。

次に、路面電車で函館駅前→五稜郭公園前と移動します。函館市電2系統、もしくは5系統です。220 円で五稜郭公園前に着くのですが、ぜんぜん「前」ではありません。五稜郭公園まで歩いて15分弱はかかります。JRの五稜郭駅に至っては「五稜郭」という名称がついているのが不思議なくらいの距離です。

写真にあるように天気が悪く小雨まじりだったのが残念でしたが、美しい桜を見ることができました。わたしは時間がなかってので五稜郭タワーに登ることはあきらめましたが、晴れていれば五稜郭に桜の咲いている、いい景色が眺められたかと思います。

なお、今年は(最近はずっとかもしれませんが)温暖化が進んでいるのか桜の開花が異常に早く、5月の頭に五稜郭で満開でした。例年であれば次に行く弘前あたりが見ごろだったのですが・・・ 事前に複数の Web ページでご確認ください。なおわたしが使用したページを末尾にまとめます。

青函トンネル・竜飛海底駅と龍飛岬

[竜飛岬] (旅行日程の兼ね合いで)4時間で函館を後にして、特急白鳥18号で竜飛海底駅へと向かいました。この竜飛海底駅は青函トンネルで何かあったところの避難所で通常は降りられないのですが、事前にツアー?に予約をすると見学することができます。なお竜飛海底駅の見学は 2004年は4/25〜11/10のみでした。2014年3月14日をもって竜飛海底駅は廃止され、青函トンネル記念館のみ営業しています。本ページの情報は2004年時点のものとなります。ご注意ください。

切符の買い方も特殊です。「竜飛海底駅・青函トンネル記念館見学コース」の整理券(竜飛海底駅見学利用券および海底駅見学整理券 2040円)が必要です。さらに、特急としては下車扱いになるらしく、例えば函館から八戸の途中に寄ったとすると、函館→竜飛海底駅と、竜飛海底駅→八戸の特急券が必要です。また列車も別ですので、指定券も別になります。乗車券も分けないといけないのかは不明です。なお、乗車する特急列車は使用するコースにより指定されています。わたしは白鳥18号とスーパー白鳥24号を利用し函館→八戸の途中で利用しました。このあたりの制限にも、ご注意ください。

こちらのコースは見学時間が3時間、費用は2040円です。もう1つの海底駅である吉岡海底駅(1-2時間、840円)と比較すると、時間も長く費用もかかりますが、それには訳があります。竜飛海底駅の見学には、竜飛海底駅自体の見学と、その地上にある青函トンネル記念館の見学(2004年時点は300円。2014年時点は400円)、それとその間を結ぶ列車(青函トンネル竜飛斜坑線)の乗車券(2004年時点は900円。2014年時点は1000円)が含まれているのです。吉岡海底駅の費用840円に300円と900円を加えると、ちょうど2040円になりますね。青函トンネル記念館の営業が4月下旬から11月上旬であるために、竜飛海底駅の見学期間も同様になっているようです。また、竜飛海底駅の見学は海底駅であるという特殊事情から係員が必ず着くのですが、地上では自由時間となります。ですので、龍飛崎灯台や階段国道の観光も可能です。列車だけで龍飛崎を観光しようとすると近くに駅がなくかなり大変ですが、実は海底駅の見学をすると、最寄の竜飛海底駅を利用することができるのです。

さて、11:30頃に青函トンネルに入り、11:48に竜飛海底駅に到着します。竜飛海底駅では2号車の扉しか開かないため、アナウンスに従って到着前に2号車に移動する必要があります。ホームの幅は非常に狭いのですが扉の前には大きな横穴の通路が開いていて、万一のときに列車がここへ停車しても、安全に坑道側へ移動することができます。

[青函トンネル内部] 横穴に降りたわたしたちは係員の方の指示で、一時避難所のような場所へ移動します。最初にこのような金網のカゴに荷物を預けます。貴重品は入れない方がいいでしょうが、係員の方がきちんとカギをかけますので、それほど神経質にならなくてもいいかと思います。大きな特に引いて歩くような荷物はここで預けた方がいいかと思います。ここには、竜飛海底駅の駅名表示が出ています。ここで記念写真を撮っている方も見られました。なお駅名表示はトンネルの壁にもついているのですが、写真を撮ってみるとどうも埃まみれのようです。

ここから先は、係員の方の説明を聞きながら坑道の中を進んでいきます。途中、トンネルの中から水を汲み出すポンプ施設を見ることもできます。また海底駅へ逃げた方が非難する場所があり、避難者用のトイレがあったりします。またこの避難所ですが、見学者の休憩場所も兼ねており、海底から電話ができたりジュースを買ったりすることができます。

ところで、青函トンネル内では飲酒・喫煙厳禁です。飲酒禁止は危険行為の防止や迷路のようなトンネル内ではぐれないためと思いますが、禁煙はタバコの煙によりトンネル内の防火装置が作動してしまうから、だそうです。ちなみに通路内ですが死角がないようなカメラの設置がしてあったり、万一のときの備えは考えうる限りは十分にしてあるようです。

トンネル内の通風施設を通り越すと、体験坑道と呼ばれる場所に出てきます。ここから先は、地上の「青函トンネル記念館」からのお客さんも見かけます。逆に言いますと、ここよりも竜飛海底駅側へは竜飛海底駅の利用者しか行くことができません。青函トンネルの生の姿を見ることができるという竜飛海底駅の見学は、それなりに貴重な体験かと思います。

さて、体験坑道からは青函トンネル竜飛斜坑線のケーブルカーで、体験坑道駅から記念館駅へと登っていきます。8分程度かかります。わたしたちが利用したときには連休中だけあって満員でした。このケーブルカーですが、出発してから急に加速し、到着前に急に減速し、それなりに揺れます。ご注意ください。

係員の方の案内は、青函トンネル記念館までとなります。場合により希望者を引き続き龍飛崎方面へ案内してくれることもあるそうですが、わたしが利用したときは次の案内があるらしく、途中までの案内となりました。自由時間はそれほど長くはありませんが、岬を一回りして、近くの食堂で食事をするくらいの時間はあります。まずわたしたちは、青函トンネル掘削中の事故で亡くなられた方の慰霊碑にお参りをしたあと、龍飛崎へと向かいました。

龍飛崎は風が強く、この日も小雨が降る中、強風が吹き荒れていました。その強風を利用して、付近には風力発電所の風車がいくつも回っています。その中を歩いていきますと、しばらくして有名な階段国道にたどり着きました。見てのとおりただの整備された階段なのですが、その昔誰かがお役所仕事で階段を国道に指定してしまいこうなった、という話があります。その後、国道になったからなのか整備が進んでいったようで、今では隣に案内板なども併設されています。とりあえず、一度は見ておきたいものです。下には龍飛漁港が見えます。このまま龍飛崎灯台まで行ったのですが、あまりの強風と寒さに耐えきれず、すぐに記念館に戻ってしまいました。

記念館で集合時間を待ち、全員が集まったことが確認できたら再びトンネルの中へと戻ります。しばらくしてやってきたスーパー白鳥に乗り、わたしたちは次の目的地である弘前へと向かいました。

弘前夜桜と近代建築

[夜桜] 弘前に着いたわたしたちはまずホテルに荷物を置き、「高砂」というお蕎麦屋さんで蕎麦をいただきました。満足したところで、まずは近くの洋館を見物しに行きました。

その洋館とは旧弘前市立図書館と旧東奥義塾外人教師館です。もう日は落ちていたのですがライトアップされていました。なんでも明治39年の建築らしいです。

次は弘前公園に夜桜見物です。この時期、弘前は桜祭り期間中なのです。ただ今年はなにせ函館でソメイヨシノが満開でこちらのソメイヨシノは散っていると聞いて、一縷の望みをかけて弘前公園へやってきました。が、その期待はいい意味で裏切られました。右の写真は確か大手門の入口に咲いていた桜です。まだ咲いているかも、との期待は、もう少しは強くなってきました。

門を入ってしばらくは見事なソメイヨシノによる桜並木が続いていた・・・ はずですが、こちらは情報通り全て散っていましたので、そんな中残っていたしだれ桜を楽しみながら、弘前城天守閣へと向かいました。途中お堀から見事な景色が見られましたがこの桜の花に見えるものは実は葉桜で、ライトアップに使われている色がオレンジ系なので写真に撮ると桜が満開のように見えます(苦笑) またお堀からは同様にライトアップされた純白の天守閣が、夜空に浮かんでいました。

[夜桜2] 天守閣を過ぎたあたりの広場には見事なしだれ桜が多く植えられていまして、十分夜桜を堪能することができました。

なお、弘前での移動には主に100円バスを利用しました。これは便利です。使わない手はありません。

翌日はかなりの雨でした。予定ではりんご公園へ行く予定だったのですが、残念ながら雨のため断念し、青森銀行記念館へ向かいました。こちらは旧五十九銀行本店の建物で国の重要文化財に指定されています。明治37年の建築らしいです。ちなみに入場料は200円なのですが弘前桜祭りの期間中は無料になっているらしく、わたしもその恩恵を被ることができました。

さて建物の中ですが、一階には銀行の受付や待合場所だった広間を利用して資料が展示されています。資料の内容は、昔から今にかけての貨幣や五十九銀行設立の経緯などです。階段を上り、二階は何か忘れましたがやたらと広い広間などがあります。

昼ご飯は万茶ンでサンドイッチと焼リンゴのアイスクリーム添えとアップルティーをいただきました。りんご本来の甘みが絶妙なアップルティーに焼リンゴのアイスクリーム添えがよく合います。是非ともご賞味ください。

[夜桜2] さて、お昼ご飯のあとは昨日の洋館巡りの続きです。まずはプロテスタントの日本基督教団弘前教会へ向かいました。明治39年の建築です。礼拝堂見学をする場合は一応事前に連絡をしておくのがよいようです。中はこのようになっていて、とても質素な作りとなっています。

続いては弘前カトリック教会を訪れました。明治43年の建築です。こちらも見学をする場合は一応事前に連絡をしておくのがよいようです。中は右の写真のようになっています。この祭壇は1866年の製作でオランダの教会から譲り受けたものとのことです。それにしても、同じキリスト教でも、このカトリックとプロテスタントの違いには驚かされました。

本来はこのあと、リゾートしらかみという列車を利用して、五能線で海岸線を走る旅を楽しむ予定でした。が折からの雨で五能線は不通となり、やむを得ず計画を変更せざるを得ませんでした。もともと翌日は花巻へ行くことにしていたので近い北上で一泊することとしました。花巻についてはこちらに譲ります。

参考にしたページ

宿泊案内

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