はじめに
2004年5月22日、23日に磐越東線郡山<->いわきの間を走った、SLあぶくま号を見てきました。磐越東線をSLが走るのは36年ぶりとのことです。なんでも、本番の前に何度か試運転を行い機関車と磐越東線の相性を見たり、現地の方がいろいろと協力したり、一大イベントになったようです。
本当は乗車したかったのですが、一週間ほど前に確認したときにはすでに満席で、残念ながら今回は撮影のみとなりました。やはり人気のある列車は1ヶ月前に取ってしまうのが基本です。SLを見に行こうと思ったきっかけは駅のポスターだったのですが、気がつくのが遅すぎました・・・
この機関車ですが、C11-325というSLでした。いつもは真岡鐵道で活躍している(所有は真岡市らしいです)のですが、04年初夏にしばらくJR東日本に貸し出されています。
ちなみに撮影だけといっても、わたしの移動は列車です。が、磐越東線は非常に本数が少なく大変でした。SLが走るのはローカル線が多い(D51が走る上越線は幹線ですが)ので、SLの撮影も少ない列車のダイヤとにらめっこになってしまいます。
なお、もうSLは走り終わってしまったので、今回は位置情報はありません。
SLあぶくま号
いわき駅
まずは22日。この日SLは9:39に郡山駅を出発し13:10にいわき駅に到着ということで、まずはお昼にいわき駅で待ちかまえることにしました。いわき駅では既に式典の準備もできていて、準備万端です。そんな中、高らかに汽笛を鳴らして、バック運転のSLがいわき駅に到着しました。多くの人がフラッシュやらシャッター音やらがSLを出迎えます。SLの汽笛は最近何度か聞いてきましたが、何かいいものです。なおC11やC12といった小型の機関車は写真にあるバック運転が可能で、到着駅にターンテーブルが不要です。ですのでこのように復活運転をする場合には重宝されるようです。
しばらく到着したSLを撮影していたかったのですが、移動に使う列車の出発時間が13:12でした。わたしは大勢の方々に取り囲まれているSLに後ろ髪を引かれながら、列車に飛び乗りました。
小川郷駅近くの陸橋
さて列車に乗り込んだわたしたちですが、どこへ行くのかを決めていませんでした。とりあえず、"小川郷駅から小野新町駅の間は上り勾配だから煙を上げるSLの写真が撮れそう"という情報は Web で見ましたので、それのみが頼りです。しかし調べてみると、この間は食堂もコンビニもほとんど無い区間であるということが分かりました。そんなことに不安を抱きながら、どこで降りればいいのか車窓を眺めていました。結局小川郷駅の手前に陸橋を見つけ、なかなか良さそうだしこれ以上進むと危険そう、ということで、小川郷駅で降りることにしました。時間もあったので小川郷駅の先へ行ったところ「小川跨線橋」という大きな陸橋を見つけまして、そこで撮影をすることにしました。
この日は若干小雨の混じる、生憎の天気でした。SLが来るまでは1時間半はかかります。わたしたちは寒さに凍えながら、SLを待つことにしました。最初は誰もいなかったこの陸橋ですが待っているうちに人が増え、10人は越えるほどになりました。
ようやく、SLが小川郷駅に到着。駅でいろいろと歓迎されたらしく、予定よりもやや遅れていました。隣にいた人に「無煙炭を使っているから煙は期待できないよ」と言われていたのですが、なかなかどうして。凍えるほどの寒さも手伝って、かなり盛大に煙を吐いていました。期待して待つことそれから数分。わたしたちの前にSLがやってきました。撮影後、遠ざかっていくSLの煙を眺めながら小川郷駅に戻りました。
要田駅
このまま帰るつもりだったのですが、SLと普通列車の運行時刻を見てみると、船引駅でわたしたちが乗る普通列車がSLを追い越すことが分かりました。ということで船引駅の次の要田駅で、SLが通り過ぎるのを撮影することにしました。このようにSLはイベントや給水などで長時間止まるために、普通列車が追い越すことがあります。こういう場合は列車で移動しても、複数回撮影することができます。
ただ天気が悪く暗くなってしまったために、残念ながらちょっとノイズが多くぼけたような写真になってしまいました。
郡山駅
23日は雨の中、郡山17:57着でした。満員の乗客を降ろしたSLはホームを出て客車を切り離す。これからどうなるのかと思ってしばらく眺めていたのですが、ホームの奥にターンテーブルがあり、そこで列車を回していました。見てみると人が回しているようにも見えますが、どうなのでしょう?
しかし、ホームの奥にターンテーブルがあるとは知りませんでした。