はじめに
花などの植物、昆虫、小物などを大きく撮ろうとしたときに、マクロレンズが必要となります。このレンズの特徴は、被写体に近づいて大きく撮影できることです。
焦点距離の違いは、「どこまで近づくと最大で撮れるか」ということにつながります。これより近づくとピントが合いません。この「どこまで近づけるか」を示す仕様が「最短撮影距離」になります。この最短撮影距離ですが、撮影対象とカメラに内蔵される撮像素子(CMOSセンサ)の最短距離を示すものであり、撮影対象とレンズ先端の最短距離を示すものではありません(こちらはワーキングディスタンスと言います)。ご注意ください。
ここで紹介したレンズは全て、最大で撮影した場合に撮像素子(CMOSセンサ)上に実物と同じ大きさで対象物が写ります。60D の撮像素子は22.3×14.9mmですから、これよりも大きなものははみ出してしまうくらいに、大きく撮ることができます。
マクロレンズ
ここに挙げたレンズを見てみますと、焦点距離の違いにより、等倍で撮影するには一番近づく必要のある EF-S 60mm から最も遠い Canon EF 180mm F3.5L マクロ USM まで様々です。最短撮影距離まで近づかないまでも、180mm マクロであれば近づけない(近づくと逃げる)被写体、例えば蝶などを大きく写すのに向いていますし、60mm マクロであれば近くの花などを接写するのに向いていると思います。
キヤノンやSIGMAからは手ブレ補正つきのマクロレンズも発売されています。
マクロを使いそうな被写体を考えると、わたしにとっては花になります。この用途であれば EF-S 60mm が向いていそうで、購入に踏み切りました。他に評判の極めていい TAMRON の 90mm マクロも検討はしましたが、最終的に使い勝手のよさそう(全長が変わらない。静かな USM。フルタイムマニュアルフォーカス。軽量コンパクト)な EF-S 60mm マクロとなりました。ただ APS-C 専用なので、フルサイズとは併用できないのが玉に瑕です。その後、EF 100mm F2.8L マクロも購入しました。保有レンズの紹介ページもご参照ください。
メーカ | 名称 | 焦点距離換算 | 実売価格 | 重量 | APS-C | 最短撮影距離 |
Canon | EF-S 60mm F2.8 マクロ (1:1) | 96 | 40,700 | 335 | ○ | 20cm |
TAMRON | SP AF60mm F/2 Di II MACRO(1:1) | 96 | 36,930 | 350 | ○ | 23cm |
TAMRON | SP AF90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 | 144 | 34,880 | 405 | − | 29cm |
TAMRON | SP 90mm F2.8 Di MACRO 1:1 VC USD | 144 | 66,000 | 550 | − | 30cm |
Tokina | AT-X M100 PRO D(100mm F2.8) (1:1) | 160 | 42,600 | 540 | − | 30cm |
Canon | EF 100mm F2.8 マクロ USM (1:1) | 160 | 64,160 | 600 | − | 31cm |
Canon | EF 100mm F2.8L マクロ IS USM (1:1) | 160 | 87,480 | 625 | − | 30cm |
SIGMA | MACRO 105mm F2.8 EX DG OS HSM(1:1) | 168 | 54,680 | 725 | − | 38cm |
SIGMA | APO MACRO 150mm F2.8 EX DG OS HSM (1:1) | 240 | 102,160 | 1150 | − | 38cm |
SIGMA | APO MACRO 180mm F2.8 EX DG OS HSM (1:1) | 288 | 140,940 | 1640 | − | 47cm |
TAMRON | SP AF180mm F/3.5 Di MACRO (1:1) | 288 | 59,200 | 985 | − | 47cm |
Canon | EF 180mm F3.5L マクロ USM (1:1) | 288 | 169,980 | 1,090 | − | 48cm |
レンズ購入
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